付帯サービスは“ブラックカード級”!セレブ御用達のスマホサービスとは?|池端隆司のモバイルジャンクション

付帯サービスは“ブラックカード級”!セレブ御用達のスマホサービスとは?

前回、格安SIMやSIMフリー携帯の話をしました。今回は敢えてその逆を行ってみたいと思います。

世界標準のVIPサービスが満載!

クレジットカードでいえばプラチナやブラックカードのような富裕層向けのスマホ端末・サービスが世界には存在します。実は数年前まで日本でも、Nokia傘下のVertuという富裕層向けの高級携帯ブランドがサービス展開していました。

いわゆる「お金持ち」向けの端末ってどんな感じなのでしょう?2008年に日本に上陸した頃の記事によると…最上位機種の「Signature」だと

  • 2000度の溶鉱炉で2週間以上かけて精製したサファイヤクリスタルをディスプレイに使用。
  • 18Kゴールドを使用した本体には、貴金属の品位を証明するスイス・アッセイ・オフィスの認証刻印が施されている(電子機器として初の付与)
  • 着信音やアラートは、アカデミー音楽賞を受賞した有名作曲家マリオ・ダイネッリがVERTUのために作曲。演奏はロンドン交響楽団、フルートのソロパートは、世界的なフルート奏者アンドレア・グリミネッリが演奏
  • 「シグネチャー」モデルはステンレススチール、イエローゴールド、ホワイトゴールド、プラチナの4タイプの展開で、販売価格は121~370万円になる予定。

同じ値段で、現行のiPhone 5Sの64GBモデルだったら何台買えるんだろうとか思ってしまいます。端末は貴金属、高性能金属、サファイアクリスタル、宝石、貴石、天然革を使用した宝飾品級の豪華さ。一つ下のクラスでも高級時計などでも使われるチタン製の本体を使ったモデルで67~110万円だったそうです。

豪華なスマホだけではなく、年会費制のオーナー専用のコンシュルジュサービスも充実。レストランや航空券、クラシックコンサート等の予約まで専用デスクからできるそうです。「今から30分以内に成田空港に行きたい」とオーダーするとヘリをチャーターして最寄りのヘリポートまで誘導してくれるという、都市伝説めいたサービスも可能なのだとか!それも海外のセレブ層からしたら「当たり前」のサービスなのでしょう。このように、ステータス感満載の端末とサービス内容でしたが、残念ながら2011年に日本からは撤退してしまいました。

世界標準のVIPサービスが満載!

学生も富裕層も“同じ”スマホを使う国、日本

日本という国は、ふと気づくと至るところに横並びの状態になっている事が多い国と思っています。そして、スマホの端末価格でも同じことが起きています。前回格安の端末の話をしました。最近ノキアから出たノキアエックスとか、Windows Phone。サムスンからも安価なモデルが登場してきていますが、不思議と日本では安価なモデルの需要が低いのです。

その理由はずばり「2年縛り」。ハイスペックな端末もキャッシュバックや2年縛り契約等々を活用すると、結局値段が一律になるという仕組みが出来上がっているからです。一見、消費者にとって良いことのように思えるのですが、結局売値が一緒→デザインも売れ線に収斂されていく→結局全部右にならえで、そこそこハイスペックで機能が満載で、とりあえず売れる携帯、という「無難」「手堅い」ベクトルに製造メーカーが着地してしまっているのです。
グローバル携帯のような際立った個性を出しにくかったり、自分たちで日本のマーケットを相手にしているからこそ、国内しか相手にできなくなってしまったのではないか、というのが私の見方です。過去を振り返ってみれば、自動車もパソコンも然り。成熟した国内産業が陥るパターン、再びといった感がします。

学生も富裕層も“同じ”スマホを使う国、日本

その製品・サービスを利用することで得られる満足が高い=高付加価値

会社のオフィスにシャープのテレビありますけど、「世界の亀山モデル」ってアピールしてます。これをグローバルに売るときに、亀山って誰?亀山ってどこですか?という風に全く知られていません。宣伝の仕方がローカルな典型例と私は思っています。シャープの亀山工場を知っている人がグローバルでどの位いるのか?TVCM等で認知させようと随分頑張っていましたが…日本だったらいいのかも知れないけど、グローバルでは全く意味がない。

どうせやるなら、例えばGoogleがアメリカの有名なサングラスか眼鏡のメーカーとパートナー契約を結び、ファッションアイテムとして訴求できるように狙った施策の様に、人々の注目を集める、わくわくするようなブランディングを日本の企業にも実現して欲しいと思います。国産自動車にもトヨタのLexusのような、富裕層向けのグローバルブランドがあるのだし、スマホにもそういう上のクラスがまた出現すると楽しいのに…と個人的には期待しています。

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池端 隆司
個人で1,000台以上の携帯端末を保有する弊社の携帯博士。株式会社ウェブレッジに2011年入社し、品質検証事業部の事業部長としてテストチームのマネージメントする他、「携帯電話研究家・品質コンサルタント」として活動。品質管理体制の構築・検証手法の提案、ニアショア・オフショア検証の体制構築提案を実施。そのほか国内、国外の携帯電話市場調査やアプリケーションの企画やアイディアの提案なども行う。 著書に「ディープでギークなスマホ情報―これがスマホ&モバイルの未来だ!?」 (技術評論社 2014年6月)がある。

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