ヘルメットこそ究極のスマートグラスだった│木暮祐一のぶらり携帯散歩道

ハイテクなガジェットに出会うとガクガクブルブルする筆者ですが、またまた面白そうなスマートガジェットを発見! バイク向けハイテクヘルメットですって。これは、デザインスタジオ「Borderless」が開発したヘルメット「CrossHelmet X1」で、一見ただのヘルメットに見えるのですが、これを被ると360度の視野を得られるのですって。すなわち、ヘルメットの後方に装着されたカメラと、内臓されたHUD(ヘッドアップディスプレイ)によって、前方を向きながらも、視覚となる背後の状況などが視野に映し出されるのです。

CrossHelmet

CrossHelmet

じつは筆者は、これまでGoogle Glassをはじめとして色々なスマートグラスも試してきました。しかし、どのスマートグラスを掛けていても、周囲からは奇異な目で見られるのですよね。しかし、このCrossHelmetであれば、案外周囲には違和感を感じさせずにスマートグラスの活用ができそうですね!(重そうだけど)

そのほかの機能としては、ヘルメットにスピーカが内蔵され、スマホとBluetoothでペアリングの上でミュージック再生が可能のほか、SiriやGoogleアシスタントの活用や、グループ音声チャットなどもできるそうです。ヘルメット側面はタッチパッドになっていて、指でなぞるようにして各種操作が可能。もちろん、ヘルメットとしての安全性については各国の基準に沿ってDOT、ECE、JIS規格の安全基準を満たす製品として開発されています。もちろん動作には電力が必要になるわけですが、ヘルメット内にリチウムセラミックバッテリーが内蔵されています。衝撃とか大丈夫なのか? と思ってしまいますが、メーカーによれば物理的衝撃、穿刺、熱的損傷において、漏れ、煙、火災、爆発などを起こさないと記載されていますね。

スマートフォンと連携した機能も充実しています。特にノイズコントロール機能は特許を取った、オリジナルの機能です。ユーザーはスマートフォンを使い、周波数帯に応じて聞こえる音を調整することができます。ノイズをコントロールできると、ドライバーの疲労を軽減することが可能です。他にも音楽の再生や、通話、目的地に向けた方向表示ができるので、ヘルメットで全てを完結することができます。

ヘルメット着用時の視界のイメージ

ヘルメット着用時の視界のイメージ

この製品、Kickstarterで支援者を募集して開発を進めてきました。2018年12月28日現在で44,543,470円を集めた模様。2017年から開発を進めているようで、2018年10月には海外のKickstarterバッカー向けに一部出荷を開始(DOTバッチ)、日本向けのJIS規格対応品は2019年3月出荷の予定のようです。支援額はヘルメット1個が1,599ドルから。

ちなみにこのCrossHelmet開発の中心となったのは、Borderlessのデザイナー兼CEOの大野新(おおのあらた)氏です。元々自転車やバイクが好きだった大野氏、バイクの免許を取ったときに初めて購入したフルフェイスのヘルメットが圧迫感が凄く、とても重かったことに衝撃を受けたそうです。ヘルメットは60年近く進化を遂げていなかったことから、大野氏は「ヘルメットを変えたら面白いのでは」と思いついたのがCrossHelmetはじまりでした。なんだか、こういう自分の「好き」を追求し続けることに共感しちゃいますよね。私も学生時代に携帯電話と出会って衝撃を受け、コレクションを重ねているうちに気が付けばケータイの専門家(?)になってしまったわけですが。

さて、1月といえば、米国ラスベガスで開催される世界最大級の家電見本市「CES(Consumer Electronics Show)」が開催されますが、このCrossHelmetも出展されるそうで、現物に触れることができるそうです。いいな、CESに行きたい…、けど行けないな。

The following two tabs change content below.
木暮祐一
1980年代後半より日本の携帯電話業界動向をウォッチし、携帯電話関連媒体の立ち上げや執筆などに携わる。2000年にはアスキーで携帯電話情報ニュースサイトを立ち上げ編集長を務めた。ケイ・ラボラトリー(現、KLab)を経て2009年に大学教員に転身。2013年より青森公立大学経営経済学部准教授。黎明期からの携帯電話端末コレクションも保有し、その数は1000台以上。株式会社ウェブレッジ社外アドバイザー
IoT品質検証

関連記事

モバイルコンテンツ市場規模(出典:MCF)

まだまだ成長を続けるモバイルコンテンツ市場|木暮祐一のぶらり携帯散歩道

さる8月24日、モバイルコンテンツ配信事業を行う企業が参加する業界団体・一般社団法人モバイル・コンテ

記事を読む

20170727-10

ルンバがスマートホームの監視役になる?! |木暮祐一のぶらり携帯散歩道

スマートホームのブームに乗って、宅内のセンシングに注目が集まっていますが、ここに来て最も注目され

記事を読む

MM総研「スマートフォン市場規模の推移・予測( 2014年4 月)

地域事情も大きいスマホ普及動向|木暮祐一のぶらり携帯散歩道

このほど、 POSTCO Lab.にコラムを寄稿させていただくことになりました、木暮祐一と申します。

記事を読む

この原稿、JAL SKY NEXT(機内Wi-Fiサービス)対応機で空の上で書いてます。有料とはいえ、航空機上からインターネットが利用できるのは便利ですね

原稿はタブレットで書くからこそ面白い?!|木暮祐一のぶらり携帯散歩道

先だって、「ハイパーメディアクリエイター」という肩書きでご著名な高城剛さんと対談させていただく機会が

記事を読む

ガラケー感覚でスマホを操れます

ガラホ?それともスマケー? FREETEL「MUSASHI」を衝動買い|木暮祐一のぶらり携帯散歩道

MVNOの台頭とともに、SIMフリースマホが日本でも普通にラインアップされる時代となって、とてもワク

記事を読む

20170531・5

賃貸住宅を簡単にスマートホーム化するIoTソリューション|木暮祐一のぶらり携帯散歩道

IoTブームに乗って、身の回りのあらゆるものがスマート化していますが、このほど賃貸住宅を提供している

記事を読む

pic02

シンプルながら高機能なスマートウォッチ「Steel HR」|木暮祐一のぶらり携帯散歩道

フランスに拠点を置くIoTデバイスメーカー、Withings社のスマートウォッチが気になっていたので

記事を読む

遠隔診療2

スマホを通じて診療、2018年にはさらに加速か|木暮祐一のぶらり携帯散歩道

昨年あたりから、スマホを使った医療サービス(医師による遠隔診療など)が多数市場に登場してき

記事を読む

NTTドコモの「ARROWSケータイ F-05G」(富士通製、左)と「AQUOSケータイ SH-06G」(シャープ製、右)

Androidフィーチャーフォンの必然性|木暮祐一のぶらり携帯散歩道

各通信キャリアが2015年夏モデルの発表会を行いましたが、KDDIに加えNTTドコモからもAndro

記事を読む

001

グループの屋外活動に便利な「Life360」|木暮祐一のぶらり携帯散歩道

放任主義の筆者は、大学のゼミでも学生主体の自主運営を推奨しております。そんななか、ゼミ3年生からフィ

記事を読む

ウェブレッジ
  • Facebook
  • Twitter
  • Google+
  • はてなブックマーク
  • RSS
PAGE TOP ↑