NuAns NEOがAndroidになって登場!|木暮祐一のぶらり携帯散歩道

かつてガラケーの時代には、新モデルが登場するたびにワクワクしながら、誰よりも早く実機を入手すべく、発売日を心待ちにして購入してきたものです。ところが昨今のスマートフォンは、それ自体が成熟してしまったからでしょうか、発売日に必ず買うぞ、というような端末が少なくなってしまい、ちょっと寂しい感じです。そんな中、久しぶりに予約注文してしまったのが、こちらのモデルです。NuAns NEO [Reloaded](ニュアンス・ネオ・リローデッド)。

日本メーカーとしてぜひとも頑張ってもらいたい

2015年秋に発売開始され、本体カバーを自由に組み合わせてカスタマイズできるスマートフォン「NuAns NEO」は、すでに知る人ぞ知るガジェットといえますが、この NuAns NEO のセカンドモデルがいよいよ発売されることになりました。さる2月20日には、その新モデルの発表イベントが東京にて開催されました。

開発元はトリニティ。2006年に設立され、主としてiPhoneやiPad向けのアクセサリーを製造販売してきた会社です。このトリニティが、「昨今のスマートフォンはユニークさがなく、どれも同じデザインに見えてしまう」からこそ、「すべてを1から設計、デザインしたまったく新しいスマートフォン」として生み出したのが NuAns NEO です。最大の特徴は、「生活の中心に」を合言葉に、ガラスや金属といった手触りの冷たい素材ではなく、本物の木や革を使った取り外し可能なカバー、これらを組み合わせてデザインを自在にカスタマイズできる「COREコンセプト」を採用。

その NuAns NEO のセカンドモデル [Reloaded] がいよいよ5月(予定)に販売開始です。すでに各所で詳細な記事が掲載れていますので、端末の細かなスペック等はそちらをご覧いただくとして、ここでは筆者が惚れ込んだポイントをまとめておきましょう。

これが NuAns NEO  [Reloaded]

これが NuAns NEO [Reloaded]

なんといっても、これだけ豊富なカバー(外装)を自在に組み合わせられ個性的な端末に仕上げられます

これがなんといっても、これだけ豊富なカバー(外装)を自在に組み合わせられ個性的な端末に仕上げられます

筆者もこの NuAns NEO のコンセプトは初代モデルから非常に関心を持っておりまして、正直なところ欲しくてたまりませんでした。しかし、唯一の難点だったのが、搭載OSがWindows 10 Mobileだったこと。どうせ、スマホを買っても主として利用するのはメールとソーシャルとメッセンジャーぐらいなもの。なのでWindows 10 Mobileでも目的は果たせるのですが、やはり日ごろ毎日持ち歩くスマホだからこそ、手になじんだOSで利用したいものです。NuAns NEO のカバーを交換できるコンセプトはぜひとも活用してみたかったのですが、このOSという問題で購入に踏み切れずにいました。

セカンドモデルとなる [Reloaded] では、この問題が解決され、採用OSは Android 7.1 Nougadt に。もう迷うことはありません。早速予約注文です。早く届くといいなぁ。ちなみにオフィシャルサイトから予約注文し、販売ページの遷移の中にあるアンケートに答えると、カバーである TWOTONE 上下1つずつ、もしくは FLIP を1つ同梱して出荷してくれるそうです。

売れる目算はあるのか

これまでわが国では、携帯電話やスマートフォンは通信キャリアが回線契約と共にセットで販売するものというイメージが定着していました。3Gサービス以降、わが国でもSIMカード方式が採用されているにも関わらず、端末だけ購入するという販売スタイルはなかなか採用されてきませんでした。さらに言えば、異なる通信キャリアのSIMカードは利用できない「SIMロック」がいわば当たり前なものとなっていました。こうした中で、近年はMVNOが躍進し、SIMカードだけ購入したり、あるいはSIMフリーのスマートフォン端末単体で販売されるというスタイルが選べるようになってきたことは、大きな進展だと考えています。

とはいえ、MVNOを選択するユーザーや、スマートフォン単体を購入するというケースはまだまだ大きなシェアに至っていないようです。NuAns NEO [Reloaded] の発表イベントに登壇した、トリニティ代表取締役である星川哲視氏は「2016年の国内携帯電話端末出荷概況によると、MNO(通信キャリア)向けの出荷数が2,676万台なのに対して、SIMフリー端末の出荷台数は266万台。わずか1割と思われがちであるがMNO向けは対前年比マイナスなのに対してSIMフリー端末は対前年比88.5%のプラス」と、MM総研が公表しているデータを引用、SIMフリー端末が今後ますます販売数を伸ばしていく可能性があることを示唆しました。SIMフリー端末で出荷数上位を占めているのが、ASUSやFREETELなど。では、この市場にしっかり食い込んでいくための戦略として求められることは何でしょう。

発表イベントに登壇したトリニティ 代表取締役 星川哲視氏

発表イベントに登壇したトリニティ 代表取締役 星川哲視氏

トリニティが導いた回答は、日本の消費者ニーズにしっかり応えること。この NuAns NEO [Reloaded] はSIMフリー端末ながらも、日本のメーカーとして日本で求められている機能をしっかり盛り込んできました。たとえば、防塵/防滴仕様(IP54)の実装や、おサイフケータイ(モバイルFeliCa)の搭載などです。じつは日本でもようやく注目されるようになったSIMフリースマートフォンはほとんどが海外メーカー製、このため防滴機能やおサイフケータイ機能などが搭載されていないものがほとんどだったのです。

「たとえばSuiCaを使い慣れた方に、ある時からSuiCaは使えず現金で乗車券を買って乗ってくれと言われたら、それは困りますよね。おサイフケータイ機能を使うようになったユーザーにとっては、それがついていないスマートフォンに買い替えるというのは無理な話。だからこそ、NuAns NEO [Reloaded] にはおサイフケータイ機能を搭載しました」(星川氏)

機能面でも日本のユーザーが求めるものをしっかり実装するだけでなく、液晶はシャープ製やガラスは旭硝子製、カメラはソニー製など、製造こそ中国で行うにしても、日本クオリティを外していません

機能面でも日本のユーザーが求めるものをしっかり実装するだけでなく、液晶はシャープ製やガラスは旭硝子製、カメラはソニー製など、製造こそ中国で行うにしても、日本クオリティを外していません

2016年に出荷されたSIMフリースマートフォンの大半は安価な価格帯のモデルであって、45,000円以上の高価格帯のスマートフォンはわずか数パーセントなのだそうです。だからこそ、この価格帯におけるプレーヤー(競合)は少ないとも目論んでいるようです。また、初代 NuAns NEO を購入したいというユーザーに対してトリニティが実施したアンケートによれば、なんと95%が Andoroid OS を希望しているというデータもあるそうです。つまり、初代 NuAns NOE が気になりつつ、食指が動かなかったユーザーは、Android OS の搭載、そしておサイフケータイ機能や防塵/防滴仕様を装備した NuAns NEO [Reloaded] は購入したい端末の候補に再浮上するであろうと期待を決めているのです(そうして購入ボタンを押してしまった一人が筆者です)。

NuAns NEO [Reloaded] は、このように新たなOSや機能を盛り込み、またCPUやカメラなどが高性能化し、ディスプレイサイズも若干拡大しているにも関わらず、外寸はそのまま、もちろんこれまで販売されてきたカバー類はそのまま利用可能というところも大いに評価したいと思います。モデルチェンジのたびにアクセサリーの買い替えを迫られるスマートフォンにはもうこりごりですよね。モデルチェンジであり、端末の中身を一新しながらも、デザインや外形サイズはしっかり踏襲して既存のアクセサリを活用できるって、勇気のある決断だったと思います。

なお、このNuAns NEO [Reloaded] の発売に伴って、初代のNuAns NEOは39,800円から29,800円に値下げされました。アクセサリーが共有できるという点では、Android OSの新モデルと一緒に、Windows 10 Mobile搭載の初代モデルも同時購入してアクセサリーを共有しつつ両者を活用するなんてこともできますね。Windows 10 Mobile 搭載だったがために購入に踏み切れなかった初代 NuAns NEO ですが、なぜかコレクター魂が燃えてきてしまって買う気になってきたぞ(笑)。

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木暮祐一
1980年代後半より日本の携帯電話業界動向をウォッチし、携帯電話関連媒体の立ち上げや執筆などに携わる。2000年にはアスキーで携帯電話情報ニュースサイトを立ち上げ編集長を務めた。ケイ・ラボラトリー(現、KLab)を経て2009年に大学教員に転身。2013年より青森公立大学経営経済学部准教授。黎明期からの携帯電話端末コレクションも保有し、その数は1000台以上。株式会社ウェブレッジ社外アドバイザー

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