ドコモのIoT自転車がいよいよ地方進出|木暮祐一のぶらり携帯散歩道

都心部では各所で見かけるようになってきた、このドコモのロゴがある赤い自転車をご存知でしょうか。「シェアリングエコノミー」ブームに乗って、スマホさえあれば見かけたその場で貸出し手続きをして乗り出せる便利なレンタサイクルです。これまでは、たとえば東京都千代田区で提供されている「ちよくる」や、東京都港区の「港区自転車シェアリング」、兵庫県の三宮駅・元町駅周辺で提供されている「こうべリンクル」など、大都市圏で見かけるものでしたが、この自転車がいよいよ地方にも進出してきました。

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ドコモとローソンが提携し地方展開へ

 このほど、株式会社NTTドコモ、ドコモ・バイクシェア株式会社、株式会社ローソンの3社が業務提携し、サイクルシェアリングサービスを全国に向けてスタートさせていくと発表しました。まずは提携最初の取り組みとして、9月23日より青森県内のローソン4店舗でレンタルを開始しています。なおドコモ、ドコモ・バイクシェアはこのほかに民泊マッチングサービスを提供するとまれる株式会社とも提携し、青森県、岩手県内のとまれる社提携宿泊施設等でもサイクルシェアリングサービスを提供開始しています。

 今回の事業は、復興庁が東北への外国人旅行者の誘客につながる取り組みを支援する「新しい東北」交流拡大モデル事業の一環とし、まずは東北エリアからスタートさせたということです。ドコモ・バイクシェアによれば、2020年に向け増加傾向にある訪日観光客への貸し出しも想定し、この取り組みを全国に広げていく計画があるということです。

ローソン店舗から乗り出せます

ローソン店舗から乗り出せます

 このレンタサイクルですが、スマートフォンまたはパソコンからドコモ・バイクシェアのウェブサイトにアクセスしレンタルの手続きをするか、店頭等で申込をして乗り出すことができます。自転車は電動アシスト機能付きで、またGPSおよび通信機能を備えており、サービス提供側(ドコモ・バイクシェア)は自転車の現在地のほか、走行場所などを収集できます。すなわち、観光客の行動履歴などを収集できますので、これを将来の観光施策に応用していこうというのです。これぞ、IoT自転車!

実際に借りてみました

 じつは筆者も利用頻度が高い、身近なローソンに設置されるということで、実際に見てきました。使い方は簡単。

 まず利用予約する場合は、パソコンまたはスマートフォンからドコモ・バイクシェアのウェブサイトにアクセスし、会員登録の上で予約をします。設置されている場所が一覧表示され、利用したいローソン等の場所を選択、そこで「自転車番号」を選択すれば予約完了。あとは1時間以内にその自転車を乗り出すだけ。

 あるいは、行き当たりばったり自転車を借りるというパターンもありますね。この場合も同様に、ドコモ・バイクシェアのサイトから、自転車に書かれている「自転車番号」を入力すればOK。自転車のかごの中には専用サイトへアクセスするためのQRコードが記載されている説明書も搭載されています。

専用サイトから場所を絞り込んでいくと、貸出中のローソン等が一覧表示されます

専用サイトから場所を絞り込んでいくと、貸出中のローソン等が一覧表示されます

申込完了すると「開錠コード」が表示されます。これを自転車に入力します

申込完了すると「開錠コード」が表示されます。これを自転車に入力します

自転車のサドル後ろにある操作盤、ここに開錠コードを入力。アンテナマークがあることからも分かるように、ドコモの通信網を使う通信機器なのです

自転車のサドル後ろにある操作盤、ここに開錠コードを入力。アンテナマークがあることからも分かるように、ドコモの通信網を使う通信機器なのです

 借り出す際は自転車のサドル後ろにある操作盤から、スマートフォン等で申し込んだ際に表示される「開錠パスコード」を入力すると、自転車のロックが解除されます。さあ、スタートです。筆者の場合、ローソンの駐車場内をぐるぐる走ったところで返却、終了にしました。その日は暑くて体力もなく…(笑)

 レンタル料は、専用サイトからの申し込みの場合、3時間プランが540円(税込)、1日プランが1,080円(税込)となっています。ただし借り出してから24時間ではなく、当日24時までを1日としているので注意。店舗等、受付窓口で決済して借り出す場合は、施設により利用料が異なります。3時間プランで500円~800円(税込)、1日プランで1,000円~1,200円(税込)となっています。

電動アシスト機能が備えられています

電動アシスト機能が備えられています

スマホ用クレードルもあり、マップなどを見ながら観光できますよ

スマホ用クレードルもあり、マップなどを見ながら観光できますよ

 現在の設置場所ですが、青森県の場合は青森市中心部にあるローソン3店舗と、弘前市にあるローソン1店舗です。その他はとまれる社提携の民泊施設など。ドコモ・バイクシェアによれば、ローソンに関しては観光客が多いエリアのローソン各店舗から設置の希望を募り、立地や駐車スペースなどを考慮し絞り込んだそうです。まずは利用動向を見るための実証事業的な位置づけとなっており、今回の青森県・岩手県である程度利用傾向を把握した上で、国内各地の観光地などへの展開を検討していくようです。

 使い方を覚えてしまえば、とても簡単に利用できます。全国展開してくれたら出張時や観光旅行時に本当に便利ですね。ただし、現時点では借り出した店舗等へ返却が必要です。レンタカーのように、他の設置場所へも返却できるような乗り捨てのシステムもできると良いですね。

 外国人観光客もターゲットとしているため、専用サイトや自転車に備えられている案内等は日本語のほかに英語表記も添えられています。英語圏以外からの観光客も増えている中で、今後はさらなる多言語化にも取り組む必要がありそうですね。なお、青森県内の店舗では冬季期間(11月1日~3月31日)はサービスが休止となります。いうまでもなく、豪雪地帯ですので、冬の自転車運転はほぼ無理と考えてください。

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木暮祐一
1980年代後半より日本の携帯電話業界動向をウォッチし、携帯電話関連媒体の立ち上げや執筆などに携わる。2000年にはアスキーで携帯電話情報ニュースサイトを立ち上げ編集長を務めた。ケイ・ラボラトリー(現、KLab)を経て2009年に大学教員に転身。2013年より青森公立大学経営経済学部准教授。黎明期からの携帯電話端末コレクションも保有し、その数は1000台以上。株式会社ウェブレッジ社外アドバイザー

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